住宅ローンには工事完了の有効期限がある。
金融機関は、
住宅ローンの本契約である金銭消費貸借契約から、
決済(完成引渡し)までの期間を6ヶ月としているところが多いです。
ところが、建築家に依頼すると設計の期間、
その後の施工の期間を合わせると平均して1年くらいはかかってしまいます。
つまり、そのようなルールの金融機関の住宅ローンは
使えないということになります。
なぜ、6ヶ月という期間が設けられているのでしょう。
これは、
住宅ローンが一昔前のハウスメーカーと直結していた頃の名残かと思います。
ハウスメーカーによる家づくりが一般化したのは40~50年ほど前、
サラリーマンが給料で夢のマイホームを手に入れやすくするために、
大量供給のハウスメーカーと、
その頃は高度成長期で安定した借り手であるサラリーマン向けに両者の顧客が一致したため、住宅ローンはハウスメーカーにとって利便性が良いようになっていきました。
ハウスメーカーは、当時はプレハブと言われ、とにかく早く建てて引き渡すことが第一使命とされていましたから、6ヶ月もあれば設計から施工まで出来てしまうわけです。
金融機関も、契約した後ズルズル時間がかかるより、
期限を決めてしまったほうが早く融資でき、
つまり早く回収でき金利収入も生まれるわけです。
そのため、6ヶ月という期間がつい最近まで主流となっていました。
最近、ようやく6ヶ月という期間を12ヶ月とする所も増えてきましたし、
進捗が明確であれば2年、または期間は設けないというところまで出てきました。
貸す側のルールは、貸す側が決めているので、
他社とは違っていますよ、などと教えてくれません。
借りる側が、その金融機関の住宅ローンがどのようなルールなのかを調べ、
確認しければなりません。
この住宅ローンの有効期限が、つまづく原因である3つ目の壁となる訳です。