須磨の家〜自然素材に、つつまれて暮らす〜 石 憲明

施工会社:有限会社ビームスコンストラクション

須磨の家〜自然素材に、つつまれて暮らす〜
コンセプト
3名の建築家による設計コンペを経て、コンストラクション・マネジメント方式によりつくられた住まいです。設計のテーマは「土と木と火」。自然の素材にこだわりました。

住まいの中心には「土間」のある広々としたLDKがあり、外部から靴を履いたまま、そこまで入っていくことができます。その真ん中には280mm角のどっしりとした大黒柱がそびえ、またダイニングキッチンの無垢のナラ材を組み合わせたカウンターやテーブル、薪ストーブの背後に立つ厚い版築壁(はんちくかべ)などが、空間に奥行きを与えています。

LDKのタイルの土間は、暮らしの可能性が広がる場所です。春は大きな壺に桜の枝を挿し、夏はたらいでスイカを冷やすなど、季節の演出にもってこいです。もちろん冬にはこの住まいの主役・薪ストーブの出番。階段下に積まれた薪もインテリアの一役を担って、温かいコーヒーを飲みながら揺れる炎を眺めていると、冬山の別荘のような空間となるでしょう。
敷地面積
189.85平方メートル
延床面積
69.85平方メートル
用途
専用住宅
構造
木造軸組み2階建て
家族構成
40代夫婦+子1人
所在地
兵庫県神戸市須磨区
土を固めて築き上げた版築壁は、幅2700mm×高さ2000mm、厚みも280mmあり、リビングでひときわ存在感を放ちます。昔ながらの工法でつくっているため、外観はまるで地層のようにダイナミックで、大地の力強さと美しさを感じることができます。
家の中心には280mm角のどっしりとした大黒柱が鎮座しています。この材木は、材木市場でクライアントと一目ぼれしたものでした。基礎から屋根まで通る、6mの一本もので、決して飾りではなく、家の重心で大黒柱本来の役割を発揮しています。背割りは埋木され、表面は丁寧にきめ細かく仕上げられているため、つい手で触れたくなってしまいます。
縦波のように格子のピッチを変えていくことによって趣のある表情をめざしました。斜めに張り出したモダンな屋根の軒にも杉板を張り、格子と調和した「和」のテイストを意識しています。
玄関からダイニング、リビングに渡ってタイル貼りの土間が続きます。土間は30mmと肉厚な桧板の階段、版築壁、薪ストーブが配され、暮らしのアクセントとなる場所です。