寺田町の家 鈴木 道子
- コンセプト
- 敷地はJR沿線に近く、一帯は戦前からの棟割長屋等古い家屋が多く残る地域にある。
施主は姉妹と母親の3人で、住みなれた場所で、これから高齢化していく家族が安心して快適に暮らせる住まいを希望された。
前面道路幅が4mを切り、且つ、間口が狭く、道路側からの採光しか望めない建て詰まった狭小敷地で、快適で豊かな住まいを実現するために様々な工夫をした。
家族其々の空間をフロア毎に確保するワンフロアワンルームのシンプルなプラン構成として壁を減らし、引戸やスノコ、天窓や吹抜け等で水平、垂直方向で空間をつなぐと共に、風や光の通り道を作る、収納スペースを機能的に配置する…などである。
ファサードは、特徴的な竪格子の間から前栽の緑が見え隠れし、硬質な外壁の表情に柔らかさを添え、通りに秩序と親しみをつくるように意図した。
建込み、老朽化した近隣の景色は今後、急速に変わっていくだろう。
既に近隣では、どこの町中でも見かけるように、道路際で建ち上がった3階建、4階建のセメント系サイディングの家が建ち始め、息苦しささえ感じる様相となっている。
周辺の環境は今よりもっと悪化していくかもしれない。
そんな状況の中で、いつもゆったりと温かな空気が流れているようなそんな家になればと願う。
- 敷地面積
- 44.37㎡(13.4坪)
- 延床面積
- 83.77㎡(25.3坪)
- 用途
- 一戸建ての住宅
- 構造
- 木造 3階建て
- 家族構成
- 母+子(2人)
- 所在地
- 大阪市生野区