House-mobe 高山 佳久
- コンセプト
- [土地の間口3.5m 建物の幅2.78m]
中古物件を購入し、リフォームしようという計画。クライアントは家具職人で自ら製作した家具を実際に使い、それらをショールームのように見てもらうことができる住宅を望まれた。
物件探しからということで、住宅、作業場付住宅、長屋などの中古物件を手当たり次第見てまわった。リフォームすることが前提なので、内覧をしつつ、一期一会の物件との出会いに、物件取得とリフォームにかかるコスト、構造、将来的な維持管理のしやすさなど、瞬発的な感想をお互いに確認し合い、イメージを共有しながら、どの物件がクライアントのライフスタイルにマッチするかを探る作業を重ねていった。しかし、なかなかコレといったものに巡り合えず途方に暮れていたところふと出てきた格安の土地。ここならクライアントに協力いただければ当初の予算で土地+新築住宅ができるのでは。
土地の間口3.5m。両サイドの敷地境界線から少し控えて建物を建てると建物の幅3mを切る。ラフプランを書きクライアントに確認する。家族構成、駐車場、予算のことを考えると木造3階建。しかしこの間口で木造3階が建つのか?という大きな疑問。土地の購入を決める前に、構造の方針を決め構造事務所に相談。
新築住宅に切り替わって計画がスタート。
[ガワはタカヤマ 内部の家具はクライアント]
建物は間口2.78m、奥行約11m。間口が狭い木造住宅でいつも気になるのが、短辺方向の耐力壁の配置と間取りとの関係。今回のケースでは駐車スペースは自動的に建物の外に配置することになった。
耐力壁は建物中央に並行に並べて配置することにした。耐力壁の周りを回遊できるようになり、耐力壁の表と裏の気配も感じることができるようになって、室内がより広く感じるのではないかと考えたからだ。
さらに、LDの上部には間口2.78mのうちの0.96mの吹抜をつくり、拡がり感をプラスさせている。
吹抜けは3階南側テラスからの光を2階の奥深くまで導くとともに、並行に並べた耐力壁によって光と影のグラデーションが生み出され、明るさの濃淡によって更なる奥行き感を演出している。
内装は家具が映えるよう白い仕上げで統一した。
ガワをデザインするタカヤマの役割はここまでで、内部の家具はクライアントが担当。キッチン、下駄箱、本棚、TV台。そのほかの家具は生活をしながら必要に応じて増やしていく。
建物が完成した時点で、すべてが終了するのではなく、生活しながら少しずつ手を加えて完成を目指す必要最小限の住宅。 - 敷地面積
- 61.83
- 延床面積
- 75.40
- 用途
- 住宅
- 構造
- 木造 3階建