西脇の家 鈴木 道子
- コンセプト
- 中国山系の山々の水を集めて降りてきた加古川の流れがここで西南に湾曲しながら更に大きな流れとなって南へ約30キロ下り播磨灘へと放たれる。
敷地はこの加古川の西岸に位置し山々が間直に迫って見え、近隣にはまだ田畑が多く残る一角にある。とはいえ、敷地北・西側は最近、家が迫って建ち始め、南東及び南側のみの一部に田畑が残り視界が開けるが、あと数年でこの景色も一変するであろうことは容易に想像出来る。
190坪の恵まれた敷地で広さを生かしながら、将来も住環境を保持していくために敷地全体で庭を間取りながら建物を配置する…つまり庭と内部を同レベルで捉えそれらを升目状に間取っていくように計画した。
施主は家族5人(夫婦+子供(男子)3人)の各々の個スペースの確保と居心地の良い家族共用スペースがある機能的且つ和風で落着いた佇まいのすまいを望まれた。
■ 平面計画・断面計画
敷地内には北・西北・南・南西と機能の異なる4つの庭が在る。
其々の庭が内部の室空間と呼応しながら位置付けられる。
先ず敷地西北の門扉から入り前庭を見ながら玄関ポーチへと誘導され、正面の格子戸から先は家人のアプローチとなりプライベート性の強い北庭へと繋がる。又、右手玄関扉からは共用の南庭へと直線で繋がる広縁を挟んでその主庭を囲むように東に家族共用スペース、西に接客・主寝室・南西の小庭と配置し、共用スペース上階吹き抜けに面して子供達の個室スペースが並ぶ。
平面上の南北軸にあたるこの広縁は個と共用との緩やかな境界として位置づけ、各々の場所からの視線は主庭・共用空間を介して互いに結ばれる。
このように内外とも緩やかに繋ぎながら人や空気や光が行き来するよう計画した。
■ 外観
外観は土色の落着いた色合の左官壁とイブシ銀色段葺き屋根の切妻、片流れの組合せで、前述南北軸で接する二棟を構成。木構造の持つ力強さとたおやかさを表現しつつ"和"の繊細さが出せればと思った。 - 敷地面積
- 612.94㎡(185.41坪)
- 延床面積
- 252.69㎡( 76.43坪)
- 用途
- 一戸建ての住宅
- 構造
- 木造 2階建て一部ロフト
- 家族構成
- 夫婦、子供(3人)
- 所在地
- 兵庫県西脇市